短歌

2014年9月27日

短歌 2014/9/27

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音さえも置き去りにして走りゆく車両に取り残される安らぎ


昏々と死ぬように眠るいくつもの夢は自動再生装置


こんなにも疲弊し痛む児の姿 成仏、成仏ととなへて眠る


きらきらと蘇るときへ還りゆく 揺らぐ水面 夢 そして治癒


人もまた背の真中より脱皮する 蘇る痛み かなしみ 散華 


silencio silencioという声がする内側の海 遥かなる旅


横たえた底のない藍の水瓶は無数の星を降らせて眠る



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2014年7月30日

短歌 2014/7/30

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通り過ぐ数多の欠片 私も貴方も宇宙が夢見る宇宙


誰しもがそのうちに抱く透明な月をしずかに光らせてみる


ありやなしやこの身をとほる痛みさへ覚めやらぬ夢のままに文月



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2014年7月14日

短歌 2014/7/14

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銀色の電車は運ぶ帰りゆくすべてのわたしに光の雨を


海よ海よその青は宙をのみこんですべてを映すただかえりたい


手をのばす透明なわれを抱きとめる海も空もみな一つの惑星


永久に描きつづけるわれという夢と君なる幻の残すゆらぎはうつつの色彩




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2014年7月 1日

短歌 2014/7/1

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空を抱く海と海を抱きとめる空いずれありなしただ青は青


月を待つ海に光を落とす月おかえりなさいという声はだれ


海を想い海を夢見て海に溶くわれの内なる外なる永遠









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2014年6月26日

短歌 2014/6/26

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わたしという器に月を満たしては月へとかえる夢をみている


長い夢を見ていた目覚めてのちもなお夢そして夢醒めつづく夢


ふる雨はやがて海そしてまた空へあめつちわたる命という水


どうしようもなく吾は我でしかなくて千の物語ほどきつづける


終わりゆく水無月ざんざん降る雨が忘れたはずの水掬わせる


終わりなくめぐる水いつ流された涙だろうかこんなにも雨



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2014年6月13日

短歌 2014/6/13

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ゆったりとまるごと月をのみこんだ海をしずかに照らしだす月


ふりつづく雨にしずんでいく部屋でたゆたうきらきらさざれなみは虹


乱反射する光ゆれうごく色ほどけゆく虹わたしとは影


描け描け無限に色を解き放て泡は宇宙という夢を見る


じんわりと滲んでしたたり音もなくあふれひろがる月光はみづ



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2014年5月29日

短歌 2014/5/29

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とりどりの背中を見やる幾千の今日の終いに安堵の屋根を


月のない夜にぎやかな水の底アークトゥルスの燃えゆる光


累々と積まれるうつつわれわれは覚めながら見る夢の残映


永遠の海ふかぶかと月を抱く生まれては消ゆうつくしきゆめ


幾千のむすびほどけてきらきらとはるかな天蓋その色うつし


なにもかも掴めないそう知りながら握ったつもりそういう遊び



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2014年5月26日

短歌 2014/5/26

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寄り添うも侵すもないただ一筋の線を思いて選び取る青


痛みゆえに透いてしまったひとかけの水晶溺れた魚の腹から


きらきらと墓標はゆれることばとは葬るためのしずかな儀式


幻というも幻その内の水盤にはただうつつの音影


狂っているええ狂っています狂いこそ破びに芽吹く美へのはじまり


狂気とは逸脱を指す名ではなくあり得はしない真四角のこと


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2014年5月22日

短歌 2014/5/22

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名前など忘れてもいいそのうちに抱かれし空の青だけでいい


待ちわびてやがて忘れてしまう音溺れた月は沈ませたまま


遠雷にふるえる空の向こうから呼ぶ声がする おかえりなさい


天地をゆらして走る光 音 扉はひらき船は海へと


とうめいなこの身をすべての思惑がとおりぬけるからじっと手を見る


隅っこのシートやさしく消えゆかん揺れながら行く闇あたたかく


燦々と降り注ぐ陽にかわかされ形を変えて生きているほら



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2014年5月16日

短歌 2014/5/16

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うつし世は「映し世」なれば此の此れもまた映し世なりうつろうひかり


せかいとはわたしであるということをおもいだすためわたしはあるく


きらきらと反射しながら透過して溶けて静まるこれはただ海


確かめるも測るも受けるも与えるもないのですそれはいつでも空に


語りつつ聞きつつ耳を澄ますのはそれとこれとの奥なる水の音


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