« 2008年3月 | トップページ | 2008年5月 »

2008年4月

2008年4月26日 (土)

Frida Kahloの人生

何年か前に、短い期間ではありましたが、とあるサイトで定期的にコラムを書かせてもらっていたことがありました。パソコン内のデータ整理をしていたら、その 頃に書いた文章や写真が出てきたので、久々に読み返してみたのですが、過去の自分と不意に出くわすというのは、なんともむずがゆいものですね。

一つ一つの文章には、その頃の私の思いや考えが投影されていて、当時が懐かしく思い出されます。題材はまちまちなのですが、根本にある「何を伝えたいのか」という部分はどれも同じで、それは数年が過ぎた今でも、あまり変わっていないように感じました。

以下の文章はそのコラムの中の一つです。
*****************************************************************************

「好きな画家は?」という質問があれば、私は迷わず答えられます。 
20世紀前半のメキシコに生きた女性画家、フリーダ・カーロです。  

シュールでグロテスクな彼女の作品は、その強烈な印象とともに、彼女が歩んだ壮絶な運命の全てを、見る者に投げかけてきます。 そこには痛々しく、切なく、そして美しい彼女の生と性があり、彼女の絵を見た者は誰もがみな、彼女の人生をも知ることになるのです。 

幼い頃に患った小児麻痺による右足の障害。18歳の時の交通事故で負った大きな傷。
メキシコ革命に情熱を燃やした青春時代。天才画家ディエゴ・リベラとの華やかな結婚。 
夫の度重なる裏切りと途方もない孤独。生涯30回にも及んだ背骨の手術と痛みや苦しみ。

次から次へと襲ってくる、想像を絶するような肉体と精神の痛みに耐え、ひたすら魂の炎を燃やし続けた彼女は、多くの自画像を残しました。彼女の内 的世界を描いた多くの自画像からは、どんな時にも現実に対峙し、目をそらさずに己を凝視し続けた、彼女の強さを感じ取ることができます。 

私はどこから来たのか。私はどこへ向かって生きていくのか。
私は何を求めて彷徨っているのか。私は誰を愛しているのか。
苦しみとは一体なんなのか。孤独と痛みとは・・・・・ 
彼女の作品は全て、絵という形で表現された彼女自身の自伝です。 

『私は決して夢を描かなかった。私自身の現実を描いただけ』 

彼女が残した最後の作品は、自画像ではなく、小さな静物画です。みずみずしいスイカが、真っ赤な切り口を見せて並んでいます。そして、その絵には、文字でこう記されているのです。 

『VIVA LA VIDA』 
生命、万歳。 

この短い言葉にこめられているのは、フリーダの真実。
彼女が愛してやまなかったメキシコを、いずれ必ず訪れるつもりです。

*****************************************************************************

今、私がフリーダ・カーロの自画像から感じるのは、彼女の暗闇のような絶望と諦念。だけれども、それを絵という形に吐き出し、その上最後には「生命、万歳」と記してしまう(例え皮肉だとしても)彼女には、やはり魂の強靭さと強い信念を感じます。
苦しんで、のたうちまわって、目をそむけて、それでも変わりはしない現実を甘んずる。そこにはもしかしたら、真の絶望を知る者にしか辿りつけない境地があったのかもしれません。
彼女は生を楽しみつくして亡くなりました。その真摯な姿に、私はいつも強く励まされます。


| | コメント (0)

2008年4月25日 (金)

Cueva de los Cristales

Crystalcave3_3 Crystalcave2_2 Crystalcave1_2
メキシコはチワワ州、メキシコ最大の鉛産出鉱山であるナイカ鉱山。
2000年4月、そのナイカ鉱山の地下で世界最大級の結晶の洞窟が発見されました。

これらは透石膏の結晶で、50℃ほどの温泉の中、非常に長い時間を掛けて結晶が成長するという、特異な条件の基に形成されたらしい。結晶の大きさは最大約11m。1~2mレベルの結晶がそこら中から伸びており、あちこちに光が反射して金や銀に輝くそうです。

ちなみに地下約300メートルの深さにあるこの洞窟の中は、湿度90%以上、温度50℃以上と、普通に入ればすぐに肺に水が溜まり、10分で死に 至るという環境。最新のテクノロジーを駆使しても、研究者が洞窟内で活動できるのは1時間半ほどで、調査研究にも時間がかかっていたのだとか。

鉱物好きの私が集めたコレクションなんて、これに比べたらなんとちっぽけな・・・

人間の力では到底創り出すことのできない、大いなる自然の造形。
自然に触れ、その偉大さや美しさに感動するということは、自分自身と対峙し、全てをあるがままに受け入れるということに、つながるような気がします。

それにしても、この写真。
こんなところへ行ってみたい・・・Cave2_2
生きているうちに訪れたい場所が
また一つ増えました。
(現在は中に入れないようですが)

鉱物、歴史、音楽、芸術、人物。
中南米には、私が心惹かれる
ものや場所が溢れています。

http://www.naica.com.mx/
http://news.nationalgeographic.com/news/2007/04/photogalleries/giant-crystals-cave/index.html







| | コメント (0)

2008年4月14日 (月)

ありがとうございました!

4月12日(土)・13日(日)に Cb2008041213okarinab1_3
「okarina B(東京・根津)」にて開催しました
『The Colours and The Birdsongs vol.3』は
おかげさまで大盛況のうちに終了いたしました。

今回は暖かくなったこともあってか
前回よりもさらに多くの方に足を運んでいただき
たくさんの笑顔とHAPPYが溢れるCb2008041213okarinab2_2
素晴らしい時間となりました。
ご来場くださった全てのみなさまに
心より感謝いたします。
ありがとうございました!

そして
個性豊かなアートで、空間を楽しく彩ってくれた、山口裕子ちゃん
色鮮やかな美しい島根の風景を届けてくれた、葭矢崇司さん
澄んだ音色で、場の色を様々に変えてくれた、原田芳宏さん
素晴らしい演奏&歌で、ライブを盛り上げてくださった、大塚雄一さん
大阪から駆け付けて、ライブに色を添えてくれた、sweety2828君
何かと不手際な私を、あれこれ手伝い支えてくれた友人たち・・・・

本当に本当にありがとうございました! Cb2008041213okarinab4_2

このような素晴らしい時間と空間を
作り上げることが出来たのは、
全てみなさまのおかげです。
多くの方の好意と優しさに支えられて
『The Colours and The Birdsongs』は
これからも少しずつ前進してまいります。

今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。 Cb2008041213okarinab3_3



☆当日の様子を『谷根千ウロウロ』さんがブログに掲載してくださいました!
http://yanesen-urouro.bakyung.com/2008/04/post08041304.html
http://yanesen-urouro.bakyung.com/2008/04/post08041305.html

☆okarina Bのブログにも掲載されています!
http://okarinabnews.seesaa.net/

次回開催は6月の予定です。どうぞおたのしみに!




| | コメント (2)

2008年4月 8日 (火)

萩原朔太郎について

『春 夜』   萩原 朔太郎Photo

浅利のやうなもの、

蛤のやうなもの、

みぢんこのやうなもの、

それら生物の身體は砂にうもれ、

どこからともなく、

絹いとのやうな手が無數に生え、

手のほそい毛が浪のまにまにうごいてゐる。

あはれこの生あたたかい春の夜に、

そよそよと潮みづながれ、

生物の上にみづながれ、

貝るゐの舌も、ちらちらとしてもえ哀しげなるに、

とほく渚の方を見わたせば、

ぬれた渚路には、

腰から下のない病人の列があるいてゐる、

ふらりふらりと歩いてゐる。

ああ、それら人間の髪の毛にも、

春の夜のかすみいちめんにふかくかけ、

よせくる、よせくる、

このしろき浪の列はさざなみです。


桜の花が咲く季節になると、萩原朔太郎の詩を読みたくなります。
彼の詩に初めて触れたのは、確か中学生の頃でした。何かに引用されていた一つの詩を読み、私はしばらく呆然としました。
怪しいほどに美しい言葉の連なりに心奪われ、それが示す意味を理解するより先に、私は遠い異世界に誘われました。

まるで綱渡りのような不安定さで連なり続けるその言葉の中には、水晶のような透明感と、鋭いナイフのような危うさが共存していて、上質な酒みたいにするりと中へ入り込み、私を酔わせてしまうのです。

彼の詩に触れると、言葉というものは綴り方によってこうも姿と色を変えるのかと驚かされ、音楽のようにさらさらと流れるその響きからは、日本語の持つ美しさを再確認させられます。
そして、心の奥の闇の部分、誰もが時に抱く不安や憂鬱、孤独感などを、薄く曇ったガラス越しに見せられたような、複雑な感覚に陥ります。

美しさの裏側にある毒気に当てられそうになりつつも、つい読んでしまう。私は彼の詩が大好きなのです。


| | コメント (0)

2008年4月 1日 (火)

大切なあなたへ

人は誰でも、安全で安心し、自由に生きる権利を持っている。 1
人にはみな、生きているだけで無条件に尊重される価値がある。

あなたは、今のあなたのまま、それだけで大切にされる価値がある。
あなたがそれを放棄しない限り、あなたの自尊心は誰にも奪われることはない。

どのような状況にあろうとも、何に希望を持ち、何を信頼して生きていくかということは、あなた以外の誰にも支配されることはなく、あなたが主体的に選ぶことができる。
あなたがどのように感じ、どのように考えるかは、あなた以外の誰かにコントロールされることではなく、あなた自身で決めることができる。

私はあなたが、あなた自身のために、あなた自身の方法で、生きていくことを願う。
そしてまた私は、あなたがあなたなりの幸せを感じ、楽しく生きてくれれば嬉しい。

『尊敬とは、人のありのままの姿を見、その人が唯一無二の存在であると知ることである。尊敬とは、他人がその人らしく成長発展してゆくように気づ かうことである。私は、愛する人が私のためにではなく、その人自身のために、その人なりのやり方で、成長していってほしいと願う。いうまでもなく、自分が 独立していなければ、人を尊敬することはできない。つまり、松葉杖の助けを借りずに自分の足で歩け、誰か他人を支配したり利用したりせずにすむようでなけ れば、人を尊敬することはできない。』 Erich Fromm


| | コメント (0)

« 2008年3月 | トップページ | 2008年5月 »